近くに住んでいる従姉が、「近所の電車の線路沿いの斜面にリュウゼツランが
咲いていて、遠くからも写真を撮りに人が来ている。」と言いました。
なんと、日本では30年〜50年に1度しか花を咲かせないと言うので、
どの辺りに咲いているのか聞いて、時間があるときに見に行くことにしました。
聞いたのは、「とある駐車場の下の斜面に生えていて、3〜4mの高さに
伸びている。」とのことで、すぐにわかると聞いていました。
しかし、見に行ってもわからず、現場の近くに住む従姉の家に行き、
従姉について行ってもらうことにしました。
すると、さっき確かに見ていたサボテンのような多肉植物のような、巨大な植物の
ことだと言うではありませんか!

これが、私の目線にあったリュウゼツランです。目の前には、太い木だと思っていた
背の高い植物がありました。「3〜4mくらいの蘭」と聞いていたので、細い茎をした
繊細な蘭の花を想像して見に行っていました。想像していたものとのあまりの
ギャップに目の前にあってもわからなかったのです。

しかも、実際の背の高さは5〜6mほどあり、上を見上げると確かに花が
咲いているようでした。私の目線のまん前には、幹と言えるほど太い茎が
見えていただけでしたが、花は上方高くにありました。最初に来たときは
上を見上げなかったので、花が咲いているのがわからなかったのです。
残念ながら咲き終わりのようで、ほとんど枯れているようでしたが、細い花びらの
ようで密集して咲いていました。

リュウゼツランの全貌は、上の通りです。
左端の黒いものは、バン型の乗用車で、駐車場に停まっていました。
すぐ横にブロック塀がありますが、こちらの高さは私の胸くらいの高さです。
最初、立ったままでまっすぐに見た私の視線は矢印の位置でした。
後で調べたのですが、リュウゼツランは一生に一度しか花を咲かせないらしく、
また花が咲き終わったら枯れてしまうとのこと。
この花が30〜50年ほどここで成長してきて、しかももうすぐ枯れてしまうの
かと思うと、近所に住んでいたにもかかわらず今まで存在も知らずにいたことが
残念でなりませんが、切られずにいたことに良かったなぁと思いました。
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なぜなら、利用している“とある”駅のすぐそばに空き地があって、そこに1本だけ
斜めに傾いたコブシの木がありました。
小ぶりながら春になると美しい花を満開に咲かせていて、何年か注目して見て
いたのですが、今年になって切られていることに気が付きました。
コブシの木は、花の時期以外は葉もつけず、ただの枝だけの姿になり、
その状態の時しか知らない人は、ただの枯れ木だと勘違いしてしまうような
危うい姿でした。
しかも空き地に生育していて、人の手は入っていないようで、枝も自然に
伸びたままでしたので、きっと枯れ木か若しくは役に立たない木だと思われて
切られてしまったのかと想像しています。
その空き地は開発されるでもなく、今もそのままなので、その木だけが
切られていたのです。
とても残念で、なぜ切ったのかと駅に聞きたかったくらいです。