第4回 カービングをした野菜を使ったスペシャルコース料理-2010.1.31-

じゃがいものバラのカービング

小松ダイニング様 店内 北野のフレンチレストランKomatsu Dining様にご協力頂きました。 経験豊富な小松シェフにより、「カービングが表に立つように、しかし料理が負けないように」と、私のカービングが活かされ、料理とのマッチングのバランスが素晴らしかったです。「カービングがメインだから」と尊重してくださり、なるべく私の意図を汲みとろうとしてくださったシェフのお気持ちが嬉しかったです。準備段階で厨房に入れて頂き、料理が仕上がるまでの過程を拝見しました。一皿一皿を美しく仕上げてくださったシェフの真剣な眼差しは、忘れることができません。

パプリカの葉っぱ、にんじんの蝶
(パプリカのムース)

以前頂いたパプリカのムースの味が忘れられなくて、是非とも今回のコース料理のひとつにして頂きたくシェフにお願いしました。そのため、カービングはパプリカで葉っぱを2枚作りました。ムースの上ににんじんで作った蝶を乗せています。

にんじんの小花、オレンジのウイング
(にんじんとオレンジのスープ)

スープには、にんじんの小さな花をカービングしたいと提案したところ、オレンジ風味のにんじんのスープが お勧めとのことで、スープ皿にオレンジのカービングを刺すことにしました。暖かいスープだった為、オレンジを皿の縁にさしたところ、すぐに皮が丸まってシャープな印象が薄れてしまいましたが、それも「食べるカービング」の面白いところ。またひとつ勉強になりました。

大根のダリア、ズッキーニの葉っぱ
(ホタテと甘エビのソーセージ)

カービングした野菜と合わせる為に、グリルした魚ではなく、何か手を加えた魚のお皿にしたいと、自家製の ソーセージを作ってくださいました。魚料理なのに、ソーセージ!濃厚なバターのソースで、あっさりとした大根のダリアとズッキーニも美味しく頂きました。大根のダリアが白くて写りがよくないですが、プルンとした蒸したてホヤホヤのソーセージとの、白いコーディネイトのお皿は、お料理を表現する言葉ではないかもしれませんが、清潔感があり、上品な印象になりました。

にんじんとジャガイモのバラ、きゅうりの葉っぱ
(仔牛のフィレ パートブリック包み)

にんじんとジャガイモのバラの形を壊さないように、大事に火を通してくださいました。ジャガイモの縁に焦げ目を付けて見た目にも面白く、縁はパリパリ、下側はホクッとした触感は、初めての経験でした。にんじんは柔らかく、キュウリの葉っぱはパリパリ。食感のバリエーションが楽しい一皿に仕上げてくださいました。

かぼちゃのボウル
(かぼちゃのプディング、塩キャラメルアイスクリーム)

左:出来上がりの皿
右1段目:カービングが仕上がった生のままのかぼちゃ
右2段目:調理後切り分けて、内側から撮影
右3段目:調理後切り分けて、皮の側から撮影

かぼちゃのボウルを3つカービングしました。それぞれ8等分に切り分けて1人分のプディングになりました。 1人分の大きさとしては、かなり大きいとのことでしたが、幅を細くするとカービングの花の大きさが小さくなり、かわいらしさが半減するので、どうしてもこの大きさにしたかったのです。「大きいから、皆さん食べきれるかしら?」と、マダムも心配してくださいましたが、デザートは別腹でしょうか、皆様残さずお召し上がりくださいました。